北海道美瑛町の広大な自然に囲まれた『かまいたい宿 ONE and ONLY』は、訪れるお客さんとの温かい交流を何よりも大切にする宿泊施設です。この宿を営む岩本真諭さん（47歳）と祐子さん（43歳）は、東京の離島・御蔵島から移住し、長年抱き続けてきた夢を美瑛の地で叶えました。
広大な丘陵地帯と四季折々の美しい景色に囲まれたこの場所は、訪れる人々に特別な体験を提供しています。二人がどのようにして理想の宿を作り上げたのか、その軌跡と宿の魅力をご紹介します。
美瑛への移住と宿づくりの夢
真諭さんが美瑛を初めて訪れたのは、北海道の大学に在学していた頃。見渡す限り広がる美瑛の丘陵地帯、青空に映える大地のパッチワークのような風景に心を奪われ、「いつかこの地で宿を営みたい」という夢を抱くようになりました。
その夢に具体的な一歩を踏み出すきっかけは、食品会社で出会った祐子さんとの交際です。「夢があるなら早めに挑戦した方がいい」という祐子さんの言葉に背中を押され、二人は宿泊業の基礎を学ぶため、長野や伊豆の宿で経験を積む日々を送りました。特に、地域の特色を活かしたおもてなしや、宿泊客との深い交流の大切さを実感したことが、後の宿づくりの根幹となりました。
その後、家族を持ち兵庫県での生活を経て、東京の離島・御蔵島へ移住。人口300人ほどの小さな島で、村営民宿の運営を通じて多くの宿泊客と出会い、「お客さん一人ひとりに向き合える宿を作りたい」という想いをさらに強くします。御蔵島での経験が、二人にとって宿泊業への情熱を再確認する機会となったのです。
美瑛で叶えた宿『かまいたい宿 ONE and ONLY』
美瑛への移住は、長男の進学を機に家族全員で行動を起こした結果でした。物件探しに奔走する中、閉業を考えていた地元の方から建物を譲り受けることに成功。そして2022年10月、ついに念願の宿『かまいたい宿 ONE and ONLY』がオープンしました。
宿の名前には、「お客さんを楽しませ、かまって、帰してあげたい」という真諭さんの思いが込められています。唯一無二のおもてなしと柔軟なサービスが特徴のこの宿は、訪れる人々に温かな感動を与え続けています。
『かまいたい宿』のおもてなしとこだわり
この宿が提供するのは、美瑛の自然と一体になれる贅沢な体験です。岩本夫婦が心を込めて手掛けるおもてなしは、細部までこだわり抜かれています。
祐子さんが作る料理は、自家製発酵食を中心に、美瑛産の新鮮な野菜や食材をふんだんに使用した「元気をサポートする食事」。訪れるたびに異なるメニューが提供されるため、何度でも楽しめる工夫がされています。
さらに、宿泊客のニーズに応じて好きな時間に食事を取れる柔軟なシステムを採用。また、宿泊者同士の交流を深めるため、祐子さんが計画するサプライズ企画も人気です。例えば、誕生日や記念日を祝うイベントや、お客さん同士が協力して楽しむアクティビティなど、宿で過ごす時間が一層特別なものとなる工夫がされています。
『かまう担当』真諭さんの活躍
宿の中心的な存在である真諭さんは、「かまいたいおじさん」として親しまれています。お客さんの要望があれば相席でお酒を酌み交わし、美瑛の話題や人生の相談など、多岐にわたる会話で場を盛り上げます。真諭さんの親しみやすさと気配りが、宿全体の雰囲気を明るくし、多くのリピーターを生む理由となっています。
一方で、祐子さんは「料理」と「細やかな気配り」で宿の運営を支えます。二人の絶妙なコンビネーションは、宿泊客にとって忘れられない体験を作り出しています。
美瑛の風景と地域コミュニティ
美瑛町は、広大な農地と四季折々の自然が作り出す美しい風景で知られています。岩本夫婦は地域の農家や仲間との交流を深めながら、宿泊客にもその魅力を伝えています。
祐子さんは地元の農家でのアルバイト経験を活かし、美瑛産の食材を積極的に取り入れた料理を提供しています。また、観光スポット案内や散策ツアーなど、美瑛の魅力を深く知るためのアクティビティも充実しています。四季折々の花々や丘陵地帯の絶景スポットを訪れるツアーは、多くの宿泊客に喜ばれています。
宿の詳細情報
施設名：かまいたい宿 ONE and ONLY
所在地：北海道美瑛町
営業時間：要予約（柔軟なチェックイン・チェックアウト対応）
アクセス：JR富良野線「美瑛駅」から車で約10分
まとめ
『かまいたい宿 ONE and ONLY』は、美瑛の豊かな自然に溶け込みながら、訪れる人々に特別な体験を提供する温かな宿です。岩本夫婦の情熱とホスピタリティが詰まったこの宿では、何気ない日常のひとときが特別な思い出に変わります。自然の中で心温まるおもてなしを体験したい方は、ぜひ訪れてみてください。きっと、美瑛の美しい景色と共に忘れられない時間を過ごせるでしょう。
